前回までに薪ストーブ炉台のベースとなる木枠を作り、次の段階としてレンガの加工に入りました。直線のカットならタガネでも辛うじてできたのですが、斜めカットはどうしてもうまくいきませんでした。そこで、秘密兵器の導入です。
ディスクグラインダーを導入!
とうとう買ってしまいました。ディスクグラインダーです。グラインダーは円盤状の刃や砥石を回転させ、ワーク(材料)を削ったり切ったりする電動工具です。10000rpm(1分間に1万回転)という高速回転により、すさまじい切れ味を実現します。ただし、切れ味がよい代わりに使い方を間違えると大ケガを負いかねないため、細心の注意を払った上で使用しなければなりません。
ディスクはレンガ・コンクリ・モルタル用のセグメントタイプのダイヤモンドカッターのを使いました。
レンガをカットしてみる
さっそくレンガを切ってみましょう。
切るといっても、カットしたい場所にグラインダーで溝を掘り、最終的にはタガネで割ります。
ディスクグラインダーは初めて使用しましたが、電源を入れると猛烈にうるさい掃除機みたいな音がするんですね。ギュイーーーーン!!!って感じです。
グラインダーの刃がレンガに触れると猛烈な勢いで粉塵が発生します。この粉塵が自分に当たらないように、ディスクの回転する方向が自分がいる方向に向かないようにします。
写真でも粉が噴き出ているのが分かるかと思います↓
ちなみに私は自宅のベランダで使用したため、粉塵が壁に当たって跳ね返り、レンガの粉で全身オレンジ色に染まりました。この粉塵の発生をなるべく抑えるため、グラインダーで切る前にレンガを水で濡らしました。
乾燥状態と比較すると、多少は粉塵の発生を減らすことができました。一晩くらい水に浸し、完全に染み込ませるとなおよさそうです。
溝が切れたらタガネで割ります。今度は一撃です。タガネだけで割ろうとしたときはあれほど苦労した斜めカットがアッサリできてしまいました・・・
断面はこんな感じです。平坦になっている部分がグラインダーで溝を掘った部分です。サンドイッチみたいですね。
斜めカットの正攻法が分かったところで、レンガをガンガン切っていきます。三角レンガは全部で八個ほど必要でしたが、ワンカットで二つ作れるので一瞬でした。
同じ調子で台形レンガも作っていきます。
ぱっと見はすべて同じ寸法ですが、この炉台は正確には正方形ではないため少しずつ寸法が異なります。
タガネで割ると、細くなっている部分が欠けてしまいました。まぁ、使わない部分なのでいいでしょう。
グラインダーの作業は10分もかかっていませんが、騒音で耳がおかしくなりそうです。
キーーーンってなりました。
ごめんねお隣さん・・・
木枠の作成
さて、底面部のレンガは準備できましたが、炉台に並べる前に木枠を作ってしまいます。
↓この茶色い枠です。
木枠の役割はデザイン的に締まりをもたらすだけでなく、レンガを固定するモルタルを外部に漏れ出ないようにする役割もあります。
私はモルタルを扱うのが初めてなので、思わず緩いモルタルを作ってしまう恐れがあります。その時の保険という訳ではありませんが、安全パイでモルタルはすべて枠の中に納めるという設計にしました。
スモークウッド
木枠は茶色い材料が使いたかったので、着色するか、ウォールナットのように元々色のある木材を使う必要があります。
ホームセンターを徘徊し、見つけたのがスモークウッドです。
スモークウッドは、その名の通り香ばしいウイスキー樽のような香りのする木材で、防腐剤が染み込ませてあります。
元々は雨ざらしになるベランダやウッドデッキ用の木材として開発されたそうですが、その香りと色合いの良さが気に行ったため採用しました。
↑茶色いのは表面だけかと思いましたが、しっかり内部まで染み込んでいます。それにしても年輪模様が美しい・・・
ちなみにウォールナットほどではありませんが、値段は高いです。幅135mm, 厚さ15mmで長さ8mほどの木材で五千円ほどしました。(ウッドデッキ向けの建材との謳い文句でしたが、こんな木材でウッドデッキを作ったらいくらかかるのか、想像するだけでも恐ろしいですね)
スモークウッド本来の使い方ではないのかもしれませんが、気に行ったので良しとします。
組付け
土台を作った時と同じように、下穴を開けてからビス止めします。切り子まで茶色いとは・・・
穴あけ作業中はウイスキーのような香ばし香りが部屋に充満しました。酒好きの私にはたまりません。
今回もインパクトがあるので作業はすぐに終わりました。
枠を付けただけで全体が締まって見えますね!
試しにレンガとストーブを置いてみると・・・
いい…!!既に雰囲気が出ている!!!
先走って買ってしまった薪も添えてしまいました。すでに胸が暖かいです。火もつけていないのに。
これは完成が楽しみになってきました。早くゆらゆらと揺れる炎を眺めながら、暖かい部屋の中でウイスキーを飲みたいですね。
続きます。
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