オーム電機製サーキュレーターの修理

オーム電機製サーキュレーターの修理

自宅で使用していたサーキュレーターが故障しました。2年ほど前に近所のホームセンター購入したもので、そこまで高価なものではないのですが、個人的に思い入れのある品なので修理してみることにしました。

対象のサーキュレーターはこちら。オーム電機のFF-SQ43DRです。静音を売りにした4000円ほどの品です(購入当時)。実際に使ってみると本当に静かで、風速が最小設定の場合は稼働音がほとんどなく、電源が入っているのかすらわからないレベルでした。

故障個所の分析

取説によると「絶対に分解したり、修理・改造は行わない」と明記されています。保証も外れていることですし、完全自己責任にて実施しますので、よい子はマネしないでね。

底部のねじを外してみると、基板は思ったより綺麗です。この面を見る限り、焼き切れたりしている部分はなさそうです。

そう思ったのも束の間、反対の面を見てみると明らかな電解コンデンサの液漏れの跡が。家電が経年劣化で故障する最も多い原因は、電解コンデンサに封入されている電解液の液漏れや蒸発による特性劣化・破損が原因と言われているので、「ああ、やっぱり・・・」といった気持ちです。

液体が流れたような跡が確認できるので、コンデンサが液漏れ→電解液が拡散→コンデンサやタクトスイッチの足を腐食→断線というプロセスで故障したと推測できます。

電解コンデンサの端子は酸化してボロボロになっています。茶色い粉末状の物体は酸化鉄(鉄さび)、緑の粉は銅が酸化した緑青(ろくしょう)と思われます。

電解コンデンサ印刷を確認するとメーカは「HUAHONG」という中国企業らしいですが、調べてみてもデータシートはおろか、メーカの実体すら詳細は不明でした。コストダウンしたい気持ちは分かりますが、電気的特性も把握できない部品を製品に使用するのはいかがなものか・・・と思ってしまいます。製品寿命が数年程度でよい民生品だからできることなのかもしれません。

液晶ディスプレイの電源ラインも腐食して完全に断線しています。

見た目は絶望的ですが、恐らく部品交換と清掃で修理できそうです。アルコールを染み込ませた布で拭き取ったところ、基板はきれいになりました。

タクトスイッチの足も完全に断線してしまっています。これも交換が必要です。断面が緑色なので、タクトスイッチの足には銅が使われており、ここにコンデンサから漏れ出た電解液が接触し、緑青が発生したものと考えられます。

先ほどの写真を流用しますが、右側の電解コンデンサ2つ、タクトスイッチ2つの交換が必要ということが分かりました。液晶ディスプレイの電源ラインも断線しているので、腐食していない部分までカットし、再配線が必要です。

制御基板の修理

破損している電解コンデンサの容量は100μF25Vと20μF16Vです。幸い、手元に代用できるコンデンサがあったので、基板の清掃後に取り付けました。100μFのコンデンサは元のコンデンサよりも定格電圧の高いものに取り換えたので、電圧ディレーティングが改善され、品質が向上したと言えなくもないですね。少なくとも、詳細不明の中華コンデンサよりは信頼性が高いです。

背が高いタイプのタクトスイッチは手持ち在庫がなかったので、通常のタクトスイッチにカットしたプラ棒をアロンアルファで接着しました。不細工ですが、ケースに収めれば見えなくなるのでこれでOKとします。

液晶ディスプレイの電源配線は錫メッキ線を用いました。このあと絶縁しています。

基板全体の様子です。修理前と比較すると、見違えてしまうほどピカピカになりました。1~5の数字は、ケーブルを確実に同じコネクタに差し戻せる用にするためのラベルです。

修理前後の比較です。

左:修理前, 右:修理後

祝!サーキュレーター復活!

ケースに戻して電源を入れると・・・・

動きました!破損個所の推測は間違っていなかったようです。ついでにフロント側のカバーも清掃しました。

液晶ディスプレイもバッチリ表示できています。

故障部品の観察

改めて、取り外した部品を観察してみます。一番左のコンデンサは足が溶けて完全になくなっています。底部には穴が開いており、ここから電解液が漏れ出たことが確認できました。左から二番目のコンデンサは液漏れこそ確認できないものの、足の腐食が進み、放置しておけばいつ断線や液漏れが発生するか分かりません。右側のタクトスイッチは4本の足のうちそれぞれ1本の足が腐食で完全に折れてしまっています。タクトスイッチは4本のうち2本ずつは内部で短絡しているので、基板上で配線を変更すればそのまま使えたかもしれません。しかし腐食が内部まで進行し接点も酸化してしまうと、いずれボタンが効かない故障が発生する恐れがあるので、交換が無難です。

まとめ

サーキュレーターが故障し、電解コンデンサとタクトスイッチを交換することで修理することができました。

正直、数千円程度の値段で2年間動いてくれたのでコスパ的には全く不満はないのですが、思い入れのある家電はやはり長く使い続けたいですよね。今回は故障部品が汎用品だったため、運よく修理することができました。もし、裏面(緑の面)に実装されているMCUが破損していたら完全にお手上げでした。(チップそのものは手に入るかもしれませんが、書き込むプログラムは手に入りません)

今後もできる限り使い続けたいと思います。

以上、お気に入りサーキュレーター修理の記録でした。

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