今のところ、パネルはフレームにボルト4本のみで固定されています。M8のフランジ付きボルト・ナットとは言え、パネル側で固定される部材は厚さ1mmのアルミ板であり、フレーム材と比較して極めて貧弱です。ここでは、①パネル固定②落下防止チェーンで対策しました。

①パネル固定の補強

フレームの材料であるアルミは、アングルの材質(=鋼)と比較し柔らかく伸びやすい性質を持っています。すなわち、強く引っ張られれば伸びて引きちぎられてしまうということです。

一点に大きな力がかかることを防止するためには、力のかかる面積を大きくして圧力を分散させる必要があります。今回の場合、力がかかる部分は4点のねじ止め部分です。

補強材を裏から当てる

この鋼材のフラットバーをフレームの裏にあてがい、鋼材と鋼材でアルミフレームを挟み込むことで締結部(ボルト・ナットで締め付けている部分)の圧力を分散させます。

これで、ボルト・ナットの締め付け部(せいぜい数十mm2)に集中していた力が、フラットバー全体(19mm × 900mm)に分散させることができました。

②落下防止チェーン

パネル-アングル材の補強を行ったので、落下する可能性はかなり低くなったと思います。

しかし、「やりすぎでは?と思うくらいがちょうどよい」と書いた通り、これだけでは終われません。

万が一パネルが脱落してしまったときに備え、最後の砦を用意しておきます。それが落下防止チェーンです。

落下防止チェーンとは、普段ガチガチに固定されている設置物が、なんらかのアクシデントでその固定が外れてしまったときに分離を防止するチェーンです。よく目にするものでいうと、消火栓の標識があります。

右下が落下防止チェーン。右上・左上・左下の固定が外れたときに、表示板が分離するのを防いでいる。

この落下防止チェーンをパネルにも取り付けます。仮に四か所のネジ部が破損してしまったとしても、このチェーンで落下を防ぐことができます。

材料はこちら。

パネルフレームへチェーンを取り付けるために、Uボルトを取り付けます。Uボルトとは、主にパイプの固定に使われる部品です。

だいたい真ん中に穴をあけ・・・

Uボルトを取り付けました。圧力を分散させるため、見えませんが裏側にもプレートを挟んで締め付けています。

反対側は排水管の固定金具に取り付けました。(あまり良くないですが、他に固定できそうなものがありませんでした・・・)

まぁ、万が一に備えてのものなので、この部分に力がかかることはほぼないとは思います。

仮に、この落下防止チェーンが作動したら間違いなくこの部分は破損して、修理代数千円は消えるでしょう。しかし、パネルが落下して人命に関わるような事故に繋がるよりはマシです。

全体像です。配管側で折り返して、いい感じのところでリングキャッチで固定しました。

さて、これで補強も完了です。

一部、気休め程度の補強もありますが、何もしないよりは断然安心して過ごせます。

なにせここは地上約30m。何か物体をベランダから落とせば、地上に到達する時には87km/hに達します。(※√(2gh))

少しでも安全面に倒しておきたいですよね。(落下防止チェーンが作動しないことを祈ります・・・)

続きます。

参考サイト